第134回流体懇話会のご案内

平成22年8月26日(木)

流体懇話会の講演会を下記のように開催いたします。どうぞご参加下さい。


講演題目

血栓形成のマルチスケールシミュレーション

講師

塩崎 聖治

独立行政法人理化学研究所 次世代計算科学研究開発プログラム

次世代生命体統合シミュレーション研究推進グループ 臓器全身スケール研究開発チーム 特別研究員

日時

平成22年9月24日(金) 16:30-18:00

場所

電気通信大学 東4号館 8階 AV会議室

概要

血小板の凝集による血栓の形成過程の概要は以下の通りである。血管壁が損傷すると その表面は血管内皮細胞下のコラーゲンが露出し,血漿中のvon Willebrand因子(vWF)が結合する。 このvWFに血小板が膜糖蛋白質GPIbαを介して結合する(一次凝集)。 粘着した血小板は活性化され,さらにその周囲の血小板も二次的に活性化される。 二次的に活性化された表面には膜糖蛋白のGPIIb/IIIaが発現し,GPIIb/IIIaどうしをvWFやフィブリノゲンが繋ぎ,血小板が凝固する(二次凝集)[1]。 我々は上記凝集過程について,分子動力学法を用いたタンパク質スケールの解析, 動的モンテカルロ法を用いた細胞スケールの解析,連続体スケールの解析という異なる3つのスケールを繋ぎ合わせたマルチスケールシミュレーションを行っている。 本発表では主にタンパク質スケール~細胞スケールの解析について紹介する。

参考文献

  1. [1]L. A. Fogelson and D. R. Guy, "Immersed-boundary-type models of intravascular platelet aggregation", Comput. Methods Appl. Mech. Engrg. 197 (2008) 2087-2104. (Link)

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